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ワークをはじめた思い

私がワークをはじめた理由。それは・・・


※音が出ますので、ご注意を

 

以前から親しくさせていただいてきた
「今日のフォーカスチェンジ」のかめおかさんのお力を借りて、
2009年5月より「トラウマ解凍ワークショップ」をスタートしました。
このワークは、私自身が娘とともにいじめを受け、

自治体、教育相談所、警察、検察、裁判(勝訴)、心療内科、カウンセリングと
多くを経験した中で、強く必要性を感じた快復法です。

実は若いころ、小劇団で団長をやっていて、
そこで培った感情解放のメソードやレッスンワークが、
いじめで傷つけられたトラウマの快復に役立つと感じたのです。
心療内科やカウンセリングでは解消しきれない心のキズ。

体験したからこそ、わかることってありますよね。

たとえば、いじめのトラウマは、
いじめを受けているときよりも、
安全な場所に移ってからの方が強く現れること。

いじめを受けている最中は、
自分を守ることでせいいっぱい。
恐怖に凍った心は、怒りを感じる間さえないんです。

それが転校などで安全な状況になって、
やっと一つずつ感情が回復してきます。
理不尽な数々の出来事への悲しみ、怒り。

そういったまともな感情や感覚が一つずつ
よみがえって来る。
「怒りは恐怖のフタがとれた後にやってくる」のです。
けれども、そこにはタイムラグがあります。
もういじめの加害者たちは周囲になく、
感情のやり場もありません。
泣くことも、怒ることも、もどかしい状態で
感情を抑え込む日々。

それでも、体は正直です。
娘はチックが出てまばたきが止まらなくなり、
フラッシュバックでふーっと意識を失い、倒れ込む。
眠っている間にも「ヤメテーーッ」と叫んでうなされました。

私自身も不眠になり、事実無根の中傷の数々が
頭のなかでぐるぐるとうずまいて止まりません。
体もおかしくなりました。
暑さ・寒さもあまり感じないのです。
感覚がボーッとして、マヒしていました。
全身は鉛のように重く、だるくなり、起き上がれない。
これまでカンタンにできていたことすら、できなくなりました。
いま思えば、麻痺、過覚醒、再体験、回避・・・
PTSDの典型的な症状でした。

もちろん心療内科にもカウンセリングにも行きました。
山のように本も読みました。
なんとか回復し、日常生活が送れるようになった今。
それでもどこかに、やりきれない感情の塊が残っています。

体をふると、ちゃぷちゃぷと小さな響きがするような、
涙が溜まったままなのです。

自分の子どもがヒドイ目にあって、つらくない親なんていません。
かといって、親まで一緒にくじけてはいられない。
子どもの悲しみや心の荒れを受け止めてあげなくちゃいけない。
悲しんでいる間さえなかった。

守ること、生きることにせいいっぱいで、
・・・・・・ちゃんと悲しめなかった。
髪の毛の一本一本にまで
ひそかに冷たい記憶がからまっている。
指の先まで
ひっそりと悲しみが詰まっている。

それを解放してあげたい。
悲しみにひたって、苦しさにうめいて,怒りを放って、
全身で、がまんしていた感情を出してあげましょう。

それは、長いときが経って忘れたように思えるかもしれない。
けれどもどこかで小さなブレーキになって、
あなたにキズをつけたり、行動のスピードを抑えていませんか。

だから・・・
あなたの体と心の中に溜まった重石を、
取り出して、投げ飛ばしてしまいましょう。一つずつ。

体も心も、
一つずつ軽くしていきましょう。
あなたには、その価値と力があるのですから。